2015.06.29更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 私事ですが,先週土曜日から日曜日にかけて,広島に行ってきました。

 突然のカミングアウトですが,私は広島東洋カープのファンです。この話をすると,「おまえは横須賀出身なのになぜベイスターズを応援しないのか。ベイスターズたまごは食べないのか。」というお叱りを受けそうですが,かれこれ20年来のファンですので,何卒ご容赦願います。

 

 一緒に観戦をしたのは,広島で検察官をしている修習同期とその奥様,名古屋で弁護士をしている修習同期とその未来の奥様です。私だけ一人で参加している点については,私がその痛々しさを最もわかっていますので,できるだけ触れないようにお願いします。

 

 対戦相手は,中日ドラゴンズでしたが,名古屋の弁護士の意向がもろに影響しているのは言うまでもありません。もろもろの理由により,ドラゴンズファンに囲まれて観戦しましたが,こんなにいたたまれなくなるとは思いませんでした。杉山のホームランの時だけは,観念して前の座席のおばちゃんともハイタッチしてしまいましたが,それ以外は頑なに起立することを拒みました。思想・信条の自由(憲法19条)の問題を肌で感じることができ,非常に有意義な時間だったと物思いにふけっています。

 

 その後は,広島名物のお好み焼きを食べ,久しぶりの再会談義に花を咲かせ,他の修習同期の最近の動向についても意見交換しました(なお,修習制度については,今年の9月頃に特集記事を書こうと思っていますので,それまでお待ちください。いま書いてしまうと司法試験の結果発表の際に書くネタがなくなってしまいますので,そこのところはご理解ください)。

 

 独りで事務所をやっていると事件に集中できてよいのですが,周りのスタンダードから置いて行かれる恐怖もあります。そのため,他の弁護士や検察官の意見が聞ける機会は非常に貴重でしたし,とても勉強になりました。話をしながら,もっともっと頑張らなければならないなと痛感しました。

 

 その日はホテルに泊まり,翌日は広島市内を歩いて回ることにしました。ホテルが平和公園の目の前にあったということもあり,まずは平和公園及び原爆ドームを訪れることにしました。

 

 私は同じ被爆地である長崎で修習をしていたのですが,原爆投下に対する想いについて,その違いをおぼろげながら感じました。長崎は,「祈り」をテーマとし,ただただ犠牲者の冥福を願い,再び戦争の惨禍が起こることのないようにしたいという気持ちが強かったように思います。これに対し,広島は,原爆の悲惨さやむごさを強調するような言葉が慰霊碑を始めとして多く見られたように思います。その違いを語るほどの言葉は持ち合わせていませんが,広島が史上初の原爆投下地になったという事実や陸軍の司令部が置かれていたという土地柄であったのに対し,長崎はキリスト教が広く布教し爆心地が市街地から少し離れた浦上だったという事実が影響しているように思います。

 

 原爆ドームを見た後は,広島城を見て「へぇー。赤穂浅野藩の本家かぁ。」とマニアックな情報に興奮し,広島高等裁判所・地方裁判所と広島地方検察庁を写真にとってはしゃいだりしました。裁判所から出てきた年配の男性が私を不審者を見るような目で見てきたのですが,あれはきっと高裁判事だったように思います。

 

 判事!あのときの不審者は横須賀で弁護士をやってるミーハーな男です。申し訳ありませんでしたm(_ _)m

 

 お土産を買おうとして駅前の福屋百貨店に行ったのですが,カープグッズのオンパレードに理性をなくしてしまい,結局自分で使う用の大量のグッズを購入して資金が尽きてしまいました。広島はカープファンにとって天国のような場所ですね。とりあえず,三色ボールペン(赤・赤・赤)は仕事で使おうと思います。

 

 

 旅行を終えた今,日常の生活に戻っていますが,現地でいわれた言葉の中で最も印象に残っているのは「貫禄が付きましたね。」という一言です。痩せろということですね。善処します。 

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.26更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 最近交通事故の相談を立て続けに受けましたので,特に後遺障害等級に関するお話をしようと思います。

 

 

・交通事故案件の進め方~自動車保険の来歴~

 

 最近,大手自動車保険会社のCMをよく見るのですが,そこでは自動車保険の始まりが描かれています。大正時代の裕福な家庭に自動車なる物がやってきます。馬の力を借りずに恐ろしく早く移動するその乗り物について,ご令嬢はお父上の心配をするようになります。夜中の間に作ったお守りをお父上に渡すと,お父上は「お守りだね。」と答えます。非常にすがすがしいCMで,私はとても気に入っています。

 

 このように,自動車保険が誕生したのは大正3年のことです。当時,全国の自動車保有台数は1000台程度と言われていますので,まったくお金にならない事業だったと思いますが.いまでは超が付くほどの大企業に成長しています。

 

 ときに昭和40年代から50年代にかけては,「第一次交通戦争」と呼ばれるほどの交通事故死亡者を出すようになり,裁判所での交通事故訴訟も急増しました。当時は,いわゆる示談屋さんや事件屋さんが横行していましたので,契約者から保険会社が代わりに交渉してほしいという声が高まるようになります。そうして,昭和49年に発売されたのが示談代行付保険です。

 

 保険会社が示談代行をすることは,弁護士法72条との関係で問題があるのですが,保険会社も保険金を支払うという意味で当事者性を有するという解釈が成り立つようになり,現在ではどの保険会社も示談の代行をしています。交通事故案件=保険会社の担当者との交渉という歴史はここから始まっています。

 

 

・保険会社担当者との交渉

 

 こうして自動車事故が起きると,被害者はもっぱら相手方保険会社の担当者と交渉することになります。その際,現在の保険では,「一括払い」という制度を採用していますので,自賠責保険と任意保険をまとめた上で,任意保険会社がすべて対応してくれます。法律上は,治療費や交通費などを被害者が負担し,後日加害者に対して請求するという方法が原則なのですが,交通事故の場合は,被害者保護の観点から,治療費を相手方保険会社が直接払ってくれます。

 

 治療が順調に進むと,治癒または「症状固定」という時期が訪れます。これは,怪我に対して治療を行ったとしても,これ以上症状が良くならない状態に達した時のことです。そうすると,交通事故によって生じた怪我の治療は終わるわけですから,治療費の支払も終わりますし,慰謝料や休業損害の清算が始まります。保険会社の担当者からは,示談書が届きますので,内容に納得すれば署名押印して送り返すだけです。

 

 その後,治療費以外の賠償金が振り込まれて事件の処理はすべて終わります。これが最も問題なく交渉が進んだ場合のモデルケースです。

 

 しかし,実際にはうまくいきません。もめるポイントとしては,次のような点が挙げられます。

 

 ①まだ痛みが残っているのに治療費の支払いを終わらせようとする

 とてもよく見られるケースです。保険会社には内部基準がありますので,最初に書かれた診断書の病名などから形式的に治療期間を設定します。一般的には,頸椎捻挫(むち打ち症)の場合,事故から約6か月で治療費の支払いが打ち切られることになります。

 

 ②過失割合について認識の違いがある

 これもよくあるケースです。信号機の色,お互いの車のスピード,方向指示器の使用の有無などによって過失割合は大きく変わります。

 

 ③思っていたより賠償金が少ない

 よく知られていますが,慰謝料は目に見える損害ではないことから,その金額の算定にあたって様々な基準があります。自賠責保険会社が使う自賠責基準<任意保険会社が使う任意保険基準<裁判所が使う裁判基準の順に金額が高いと言われています。保険会社の担当者が使う基準は任意保険基準ですので,弁護士が使っている裁判基準とは金額が異なります。

 

 ④担当者の態度がどうにも気に食わない

 意外に多い意見が担当者の態度に関するものです。私も多くの担当者と話をしてきましたが,人当たりのいい人とそうでもない人がいるなぁと思います。ただ,総じて言えるのは,お店で働いている店員さんほど丁寧ではないかなという印象を受けます。お店ではないので当然なのですが,交通事故被害者の気持ちを思えばもう少し丁寧でもよいのかなと思います。

 

 

・後遺障害獲得の方法

 

 先ほども述べたように,後遺障害が残らない「治癒」であれば,それまでにかかった治療費や慰謝料,休業損害を清算して終わりです。しかし,後遺障害が残ってしまったときは,別途後遺障害が残ったことに対する慰謝料が発生し,また作業能力が下がったことに対する逸失利益の問題も生じます。

 

 ここで,交通事故における後遺障害は,自賠法施行令別表に定める後遺障害等級に応じて賠償がなされることになっています。そして,この後遺障害等級は,労働者災害補償保険における基準(労災認定基準)に準じて行うものとされています(自賠責保険支払基準)。等級は,介護を伴う後遺障害が自賠責施行令別表第一第1級及び第2級の2段階,その他の後遺障害が同別表第二第1級から第14級までの14段階に分かれています。

 

 様々な行為障害等級がある中で,よく問題とされるのが,むち打ち症に伴うものです。むち打ちは,衝突の衝撃などによって,末梢神経が損傷することによって生じるものであり,頸や肩の痛みが主な症状ですが,めまいや吐き気を訴える人もいます。

 

 このようなむち打ちは,診断書上では,「頸椎捻挫」「頸部挫傷」「外傷性頸部症候群」などと表記され,概ね1年以内に自然治癒すると考えられています。しかし,椎間板の一部が頸椎の間の部分で脊髄神経の出口をふさぐことによって,麻痺などが生じることもあり,この場合には「局部に神経症状を残すもの」として後遺障害14級に該当する場合もあります。

 

 後遺障害該当性の判断は,他覚的所見があるかによってなされます。つまり,客観的な資料がない場合であれば,本人が詐病として痛みを訴えている可能性を否定できないので,後遺障害の認定ができないのです。そのため、後遺障害が残るむち打ち症かどうかは,次の点を考慮して判断されることになります。

 

 ①追突衝突自体の衝撃の程度,態様,被害者の姿勢及びそれが身体に及ぼした程度

 ②症状発現の経過とその変遷,当初の医師の診断お及び治療経過等

 ③X線やMRIなどの画像,間接可動域測定,筋力測定,筋反射・病的反射テスト,知覚検査,神経学的検査の結果

 

 このうち,画像診断などは動かしようがありませんが,診断書への記載はいかようにも工夫できます。医師の中には,後遺障害認定をあまり意識せずに診断書を作成する方がいます。医師の責務は治療を行うことですので,そのこと自体は何ら問題がないのですが,被害者の立場からすれば,できるだけ詳細に症状や経過を記載してもらうよう促すべきでしょう。

 

 

・おわりに

 

 交通事故は,自動車社会に生きる者として避けては通れないものとなっています。

 私自身も車を運転しますが,ヒヤッとさせられることはしょっちゅうあります。

 私たちの仕事はすべてそうですが,弁護士が登場するような争いは本来ない方が良いのです。

 しかし,起きてしまったときは,腹をくくって問題に立ち向かわなければなりません。

 そんな時にお声掛けいただければ,様々な不便を弁護士が解決できます。

 おひとりで悩まずにご相談ください。

 

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.25更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 ふと思ったのですが,もうすぐ6月も終わるんですね。

 6月終わりといえば,株主総会が一斉に開かれる時期です。

 ロースクールに通っていたころは,弁護士兼教授の先生が株主総会の準備であわただしくなり,授業の振り替えが行われることもしばしばありました。

 そうすると,前期の授業もそろそろ終わりに近づき,期末試験のことを考えなければならなくなるわけです。いやぁ,これこそ風物詩ですね。

 では,株式総会は,なぜ6月終わりに集中しているのでしょうか。

 

 

・株主総会とは

 

 そもそも,株式会社とは,経営者(取締役)と出資者(株主)が明確に分かれている会社です。様々な事業をするためには資金が必要ですが,アイデアがあっても資金が足りないために事業を行えないという場合があります。逆に,お金は持っていても経営のノウハウはないという人もいます。そこで,経営を行う人とお金を出す人をうまくマッチングすることによって,継続的な収益を上げていこうというのが株式会社の基本的な考え方となります。

 

 日々の経営は取締役に任せるとしても,会社にまつわる重要な決定には出資者が参加すべきです。そのため,会社法は,全ての会社に株主総会を開催するように義務付けており,会社の構成員である株主が直接参加し,会社の基本的意思決定を行う機会を確保しています。特に,①会社の基礎に根本的変動を生ずる事項(定款変更,合併,会社分割等),②機関等(取締役,監査役等)の選任・解任に関する事項,③計算に関する事項(計算書類の承認等),④株主の重要な利益に関する事項(剰余金の処分・損失の処理),⑤取締役等の専横の危険のある事項(取締役等の報酬等の決定)は,取締役会設置会社であっても,必ず株主総会で決議なければならないこととされています。

 

 

・株主総会の招集・開催場所

 

 株主総会は,定期的に開催される定時株主総会と議題が生じたときに開催される臨時株主総会に分けられます。

 

 通常総会は,この6月の終わりに集中している総会のことで,取締役の選任や計算書類の承認など,毎年必ず行われる出来事が扱われます。

 

 これに対し,臨時総会は,特別な出来事が行った場合に文字通り臨時に開催されるものです。有名なところでいうと,先ごろ話題になった大塚家具での株主総会は,この臨時総会に当たります。

 

 開催の場所について,会社法が制定される前は,本店の所在地またはそれに隣接する地でなければなりませんでした(改正前商法233条)。しかし,いまでは,この規定が撤廃されたので,株主の分布状況や出席人数を考慮して,開催場所を決めることができます。 理論上は,外国で開催することも可能なのですが,株主が出席しづらい場所があえて指定された場合には,その総会での決議が取り消されることがあります(会社法831条1項1号)。

 

 

・ではなぜ株主総会は6月終わりに開催されるのか

 

 ここで最初の疑問に立ち返ってみましょう。6月終わりというと,何か区切りのいい時期というわけではありません。関東地方では,梅雨は全然明けないし,出会いや別れの季節というわけでもありません。

 

 ここで,先程説明した定時株主総会の規定を確認してみましょう。

 

 定時株主総会は,各事業年度の終了後一定の時期に招集されます(会社法296条1項)。わが国では,1年を一事業年度とする会社が多いことから,毎年1回定時株主総会を招集する会社が多いということになります。そして,この定時株主総会は,株主名簿の基準日にかかわる規制との関係により(会社法124条2項),その基準日から3か月以内に開催されることになります。

 

 もう一つ確認すべきなのは,配当金に関する規定です。

 

 配当金については,定款に基準日とその基準日株主に剰余金の配当を支払う旨を定めることが多いとされます。そして,わが国においては,事業年度の末日の株主に配当金が帰属すべきであるとの考えから,決算期である3月31日を基準日とすることが多いのです。

 

 基準日=3月31日から3か月以内の開催=6月30日までの開催=6月終わりに定時株主総会が集中!!

 

 お後がよろしいようで。

 

 

 なお,定時株主総会が集中しているのは,総会屋対策としては有効であったと言われています。しかし,物言う株主が会社の経営を活性化させる現代においては,機関投資家が個々の議案を精査した上で議決権を行使できなくなるなどの弊害が主張されています。これは,決算期=基準日という慣行を改めればすぐに解消できる問題であり,学説においてもそのような主張が有力に行われています(例えば,田中亘『定時株主総会は何故六月開催なのか』「江頭憲治郎先生還暦記念・企業法の理論」上巻415頁(商事法務・2007年))。興味のある方は,是非ご覧になってみてください。

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.22更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 

 先週の土曜日は,久しぶりに学習院大学へ行ってきました。

 学習院大学は,大学院の3年間に在籍していた大学であり,修了後もOBとして何かと関わりを持っています。

 土曜日は,学習院大学法務研究所主催の法実務研究会が行われていましたので,若輩者ながらノコノコと出掛けて行ったわけです。

 

 

 この法実務研究会は,学習院大学法科大学院を修了して実務家になっている人たちを対象として,大学教授の先生方による講演会や,修了生自身が現在取り組んでいる事件に関する報告会などを行っています。これにより,法科大学院修了後も法曹としての資質を高めるための勉強の場が提供されているのです。

 

 今回のテーマは,「法実務と憲法~『憲法』執筆の動機と目的」であり,学習院大学名誉教授の戸松秀典先生が講演をしてくださいました。

 

 戸松先生の略歴はウィキペディアで確認してください。いろいろとすごい先生です。私は,法科大学院生のときに大変お世話になりました。ちなみに,戸松先生は芦部先生のお弟子さんなので,いま話題の長谷部先生とは兄弟弟子の関係になります。あぁ,戸松先生の方が兄です。

 

 戸松先生は,憲法訴訟の分野において我が国の第一人者と呼べる研究者であり,憲法訴訟に関する書籍はすでに出版されていました(例えば,「司法審査制」(勁草書房・1989年),「憲法訴訟(第2版)」(有斐閣・2008年)など)。また,京都大学の初宿正典先生と共編した「憲法判例(第7版)」(有斐閣・2014年)はかなりのベストセラーであり,法科大学院生でも多くの人が使っていることと思います。

 

 そんな戸松先生ですが,いまだ憲法の概論書と呼べる本は執筆していませんでした。そこで満を持して出版されたのが「憲法」(弘文堂・2015年)であり,今回の講演会は,その執筆の動機と目的を語る趣旨で行われたものです。

 

 

 戸松先生の本にはある特徴があります。それは,「学説」というものを正面から取り上げず,判例の分析に多くの紙数を割いているということです。これは,憲法学会がドイツ憲法の解釈学に基づいた演繹的な議論を展開し,現実を直視してこなかったという反省に基づくものであると思われます。

 つまり,憲法の解釈というものは,条文をじっと見つめていれば自ずとわかるというものではなく,法制化や個々の事件における裁判所の判断などによって帰納的に決まっていくものであるということです。そのため,著書の中には膨大な数の判例が登場し,その判旨から憲法上の権利の外枠的な限界を考察するという方法が採られています。

 

 もう一つの特徴は,努めて実務を意識した記述になっているということです。著名な違憲判決ばかりに目を向けるのではなく,下級審判例において憲法価値が問われたような事件にも着目し,実務において憲法秩序がどのように守られているのかを丁寧に論じています。

 日頃の事件において憲法の存在を意識することはほとんどありませんが,もしそのような問題に直面した時に役立つのは,このような概論書なのだと思います。

 

 講演の中では,京都大学名誉教授の佐藤幸治と京都の中華料理屋で意気投合した話や元東京大学教授の三ヶ月章先生から研究姿勢をたしなめられた話など,法学の世界に足を踏み入れたことのある人なら垂涎の逸話も多く披露され,終始楽しい雰囲気の講演会でした。

 

 なお,先生ご自身は,この本を「教科書」と認識されたり,「初心者にはおすすめできない」と言われたりすることがお嫌いなようですが,一般書としては相当難しい内容を含んでいます。個人的には,憲法学のことをある程度わかった上で読んだ方がいいと思います。

 

 ちなみに,いま話題の集団的自衛権について考えを深めようと考えている方には,この本は全くお勧めできません。その理由については,パラパラと立ち読みしてご確認ください。

 

 

 最後に,ミーハーな私は,先生からサインをもらってしまいました。「憲法」を正面から写した図筆ペンを持っていけばよかったと少し後悔

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.19更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 弁護士の仕事をしていると重要なアイテムが多数あることを実感します。

 私は,日常業務で使うアイテムにこだわりを持っていますし,その方がより良いリーガルサービスを提供することにもつながると信じています。

 今日は週末ですので,そんなライトなテーマでもどうぞ。

 

 

・文房具

 

 文房具には,結構こだわりがありますよ。現在は,パソコンでほとんどの書面を作ってしまいますし,学生時代のように筆記具を使うことはないのですが,それでも,よい文房具に囲まれている生活は上質です。

 

 弁護士会や法テラスからは署名を求めるFAXが送られてくることが多いのですが,その際には極力万年筆でサインするようにしています。好きな万年筆は数多くあるのですが,仕事で普段使いしているのは,セーラー万年筆のプロフィットスタンダードです。安心と信頼のセーラー製という部分と,顔料インクの「極黒」を使えるという点が素晴らしいですね。

 この万年筆は,司法試験を受ける際に購入したもので,それ以来修習生生活も一緒に乗り越えてくれました。ペンポイントもいい感じに出来てきましたので,当分はお世話になろうかと思います。

 

 事務所で使っているはさみは,ドイツのヘンケルス社製です。前の事務所にいたときは,事務所備品のはさみが切れず,特に「自由と正義」が入っている袋を切るときにイライラしましたので,その反省からいいはさみを使うようにしています。カッターはメーカー名がわかりませんが,刃が30°の角度という珍しいものであり,非常に切れ味が良いです。事務所の家具を組み立てるときに大活躍しました。

 

 研修会などに参加したときは,青色のペンでメモを取ることにしています。大手予備校の早稲田塾では,青色が集中力を高めてくれる色だということで,青色のペンを使って勉強する人が多いと聞いていました。ちなみに,私は早稲田塾性ではなく,もらったパンフレットからの受け売りです。ソースがしょぼくて申し訳ないです。

 法科大学院生の頃から青色ペンを使っていますが,現在使っているのはドイツのステッドラー社の「トリプラスローラー」です。青色というのは赤色に比べて色の幅が広く,水色に近い青から紺色に近い青まで様々です。このステッドラーは,最も青に近い青をしており,非常に気に入っています。ペン自体が長く,普通の筆箱には入らないのが地味に残念ですが,そこも愛嬌の一つでしょう。

 

 

・カバン

 

 カバンは,弁護士になってから買ったもので気に入っていた物があったのですが,取っ手部分が折れるという悲劇に襲われましたので,先般買い換えました。

 

 弁護士の仕事は汗もかかない・日も浴びない・動かないと思っている方がいるのですが,はっきりいって体力勝負の職業です。仕事が激務という意味での体力勝負もありますが,純粋に重い荷物を持って長い距離を歩くという意味での体力勝負でもあります。

 先月からスマホのアプリで歩数計というものをインストールしてみたのですが,ある日の歩数を測ったら14000歩でした。適正な歩数ってどれくらいなんでしょうか。ちなみに,休みの日に家から一歩も出ない日は300歩程度です。

 

 そういうわけで,前のカバンは取っ手と固定されていた鉄板が金属疲労で断裂してしまったのですね。マチが広いアタッシェケースでいい感じだったのですが,いかんせん私の生活には合わなかったようです。高い皮で出来たダレスバッグは,もう少し優雅な生活ができるようになってから買います。

 

 現在使っているカバンは,エース社制の3ウェイバッグです。現代の若者は,すぐオロビアンコに飛びつく習性がありますが,エース社は伝統ある日本企業です。

 カバンを買いに行った際に,店員さんから「どういうカバンがご希望ですか?」と聞かれたので,「リュックタイプでマチが15cm以上あるカバンがいいですね。」と答えたところ,「そんなに具体的な希望を言うお客さんは初めてです。」と驚かれました。私たちの職業をもっと理解していただきたいところですね。

 3ウェイなので,背負っても・懸けても・持っても運べます。ファスナーも背負った時の縦型と持った時の横型双方に対応する形状となっており,その細やかな心遣いと高い技術力に感動します。

 

 ちなみに,夜間に車に轢かれないように,振動に反応して背中部分に設置されたLEDが光るのですが,子どもからは「何か光ってる」と言われ,同業者からは「何か光ってる」と言われ,お店のお姉さんからは「何か光ってる」と言われます。発光システムが大人気だということを改めて実感しますね。

 

 

・靴

 

 そんな体力勝負の生活ですので,もっとも消耗するのが靴です。靴はその人の人生を語るとはよく言ったものですが,私の場合,短いスパンでスクラップになります。

 

 この度,ほぼ同じような時期に購入した革靴が同じように穴が開き,靴底が裂け,空中分解してしまいました。アロンアルファで固着しながら騙し騙し履いていたのですが,梅雨のシーズンに突入してどうしようもなくなり,本日新たに購入してきました。

 

 靴に関して言えば,本当はジョンロブのシティ2とかエドワードグリーンのチェルシーとか三陽山長の友二郎とか履きたいんですよ。でもそういう仕事じゃないことは,自分自身が一番よくわかっています。あれは,基本的には車で移動して,雨に降られることなんてまずなくて,脱いでいるときはいい靴型を入れておけるような人が履く靴です。

 それに対して,私は履きつぶすことを前提として靴選びをしています。

 

 私が履いている靴は,パーフェクトスーツファクトリー(P.S.FA)の靴です。私の足は,ただでさえ無駄に大きいばかりか,幅は広いし甲は高いという事故物件でありまして,自分の足に合う靴を見つけるのは非常に大変なのです。私の半生は,しっくりくる靴探しの旅だったと言っても過言ではないでしょう。

 

 そんな迷いの中に出会ったのがパーフェクトスーツファクトリーの靴だったのです。デザインは秀逸でありながら,大変お求めやすい価格。そして何よりもここの靴は足が痛くならないのです。日本人の足に合わせて作ってあるのか,幅も甲もゆとりがあり,他社の靴ではなかなか合わない私の足でもぴったりフィットします。

 今回新しい靴を手に入れたことで,アロンアルファを使うことなく,水たまりのある道でも歩くことができます。素敵な接客をしていただいた横須賀モアーズシティ店のスタッフの方には,この場をお借りして御礼申し上げます。

 

 

 本当は,最近買ったクニルプスの折り畳み傘の話や銀座伊東屋の本店リニューアルの話もしたいのですが,今日はこのあたりで。

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.19更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 弁護士の仕事をしていると重要なアイテムが多数あることを実感します。

 私は,日常業務で使うアイテムにこだわりを持っていますし,その方がより良いリーガルサービスを提供することにもつながると信じています。

 今日は週末ですので,そんなライトなテーマでもどうぞ。

 

 

・文房具

 

 文房具には,結構こだわりがありますよ。現在は,パソコンでほとんどの書面を作ってしまいますし,学生時代のように筆記具を使うことはないのですが,それでも,よい文房具に囲まれている生活は上質です。

 

 弁護士会や法テラスからは署名を求めるFAXが送られてくることが多いのですが,その際には極力万年筆でサインするようにしています。好きな万年筆は数多くあるのですが,仕事で普段使いしているのは,セーラー万年筆のプロフィットスタンダードです。安心と信頼のセーラー製という部分と,顔料インクの「極黒」を使えるという点が素晴らしいですね。

 この万年筆は,司法試験を受ける際に購入したもので,それ以来修習生生活も一緒に乗り越えてくれました。ペンポイントもいい感じに出来てきましたので,当分はお世話になろうかと思います。

 

 事務所で使っているはさみは,ドイツのヘンケルス社製です。前の事務所にいたときは,事務所備品のはさみが切れず,特に「自由と正義」が入っている袋を切るときにイライラしましたので,その反省からいいはさみを使うようにしています。カッターはメーカー名がわかりませんが,刃が30°の角度という珍しいものであり,非常に切れ味が良いです。事務所の家具を組み立てるときに大活躍しました。

 

 研修会などに参加したときは,青色のペンでメモを取ることにしています。大手予備校の早稲田塾では,青色が集中力を高めてくれる色だということで,青色のペンを使って勉強する人が多いと聞いていました。ちなみに,私は早稲田塾性ではなく,もらったパンフレットからの受け売りです。ソースがしょぼくて申し訳ないです。

 法科大学院生の頃から青色ペンを使っていますが,現在使っているのはドイツのステッドラー社の「トリプラスローラー」です。青色というのは赤色に比べて色の幅が広く,水色に近い青から紺色に近い青まで様々です。このステッドラーは,最も青に近い青をしており,非常に気に入っています。ペン自体が長く,普通の筆箱には入らないのが地味に残念ですが,そこも愛嬌の一つでしょう。

 

 

・カバン

 

 カバンは,弁護士になってから買ったもので気に入っていた物があったのですが,取っ手部分が折れるという悲劇に襲われましたので,先般買い換えました。

 

 弁護士の仕事は汗もかかない・日も浴びない・動かないと思っている方がいるのですが,はっきりいって体力勝負の職業です。仕事が激務という意味での体力勝負もありますが,純粋に重い荷物を持って長い距離を歩くという意味での体力勝負でもあります。

 先月からスマホのアプリで歩数計というものをインストールしてみたのですが,ある日の歩数を測ったら14000歩でした。適正な歩数ってどれくらいなんでしょうか。ちなみに,休みの日に家から一歩も出ない日は300歩程度です。

 

 そういうわけで,前のカバンは取っ手と固定されていた鉄板が金属疲労で断裂してしまったのですね。マチが広いアタッシェケースでいい感じだったのですが,いかんせん私の生活には合わなかったようです。高い皮で出来たダレスバッグは,もう少し優雅な生活ができるようになってから買います。

 

 現在使っているカバンは,エース社制の3ウェイバッグです。現代の若者は,すぐオロビアンコに飛びつく習性がありますが,エース社は伝統ある日本企業です。

 カバンを買いに行った際に,店員さんから「どういうカバンがご希望ですか?」と聞かれたので,「リュックタイプでマチが15cm以上あるカバンがいいですね。」と答えたところ,「そんなに具体的な希望を言うお客さんは初めてです。」と驚かれました。私たちの職業をもっと理解していただきたいところですね。

 3ウェイなので,背負っても・懸けても・持っても運べます。ファスナーも背負った時の縦型と持った時の横型双方に対応する形状となっており,その細やかな心遣いと高い技術力に感動します。

 

 ちなみに,夜間に車に轢かれないように,振動に反応して背中部分に設置されたLEDが光るのですが,子どもからは「何か光ってる」と言われ,同業者からは「何か光ってる」と言われ,お店のお姉さんからは「何か光ってる」と言われます。発光システムが大人気だということを改めて実感しますね。

 

 

・靴

 

 そんな体力勝負の生活ですので,もっとも消耗するのが靴です。靴はその人の人生を語るとはよく言ったものですが,私の場合,短いスパンでスクラップになります。

 

 この度,ほぼ同じような時期に購入した革靴が同じように穴が開き,靴底が裂け,空中分解してしまいました。アロンアルファで固着しながら騙し騙し履いていたのですが,梅雨のシーズンに突入してどうしようもなくなり,本日新たに購入してきました。

 

 靴に関して言えば,本当はジョンロブのシティ2とかエドワードグリーンのチェルシーとか三陽山長の友二郎とか履きたいんですよ。でもそういう仕事じゃないことは,自分自身が一番よくわかっています。あれは,基本的には車で移動して,雨に降られることなんてまずなくて,脱いでいるときはいい靴型を入れておけるような人が履く靴です。

 それに対して,私は履きつぶすことを前提として靴選びをしています。

 

 私が履いている靴は,パーフェクトスーツファクトリー(P.S.FA)の靴です。私の足は,ただでさえ無駄に大きいばかりか,幅は広いし甲は高いという事故物件でありまして,自分の足に合う靴を見つけるのは非常に大変なのです。私の半生は,しっくりくる靴探しの旅だったと言っても過言ではないでしょう。

 

 そんな迷いの中に出会ったのがパーフェクトスーツファクトリーの靴だったのです。デザインは秀逸でありながら,大変お求めやすい価格。そして何よりもここの靴は足が痛くならないのです。日本人の足に合わせて作ってあるのか,幅も甲もゆとりがあり,他社の靴ではなかなか合わない私の足でもぴったりフィットします。

 今回新しい靴を手に入れたことで,アロンアルファを使うことなく,水たまりのある道でも歩くことができます。素敵な接客をしていただいた横須賀モアーズシティ店のスタッフの方には,この場をお借りして御礼申し上げます。

 

 

 本当は,最近買ったクニルプスの折り畳み傘の話や銀座伊東屋の本店リニューアルの話もしたいのですが,今日はこのあたりで。

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.18更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 今週は,比較的事務所にいることが多いので,ブログの更新頻度も上がっております。

 昨日は,様々な法律の改正案が可決されたようですが,その中でも気になったのは,公職選挙法の改正です。

 選挙権が18歳以上に引き下げられるというので,ニュースでもかなり話題になっていましたね。

 

 

・改正公選法の狙い

 

 選挙権の拡大は,実に70年ぶりの出来事です。前回の改正は,日本国憲法が制定される前の昭和20年のことであり,20歳以上の男女に等しく選挙権が与えられました。その後実施された選挙によって,初めて民主的な議会が成立し,そこで議論された結果制定されたのが現行憲法ということになります。

 

 このときの選挙権拡大によっていわゆる普通選挙が実現したわけですので,それまでの選挙権拡大運動は一つの終結点を迎えたことになります。今回は,普通選挙の趣旨をさらに推し進める意味合いもあり,選挙権が与えられる年齢が18歳以上に引き下げられたものだと考えられています。 しかし,なぜこのタイミングなのかといえば,正直よくわからないところがあります。

 

 

・憲法改正手続法との関係

 

 それを紐解く一つ目のカギは,憲法改正との関係にあると思われます。

 

 日本国憲法には,当然のことながら改正に関する規定が存在します(憲法96条)。そこには,「各議院の総議員の三分の二以上の賛成で,国会が,これを発議し,国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には,特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において,その過半数の賛成を必要とする。」と定められています。

 

 このように,憲法改正には国民投票が必要なのですが,具体的な方法についてはこれを定める法律がなく,60年にわたって国民投票の手続が未定のままになっていました。なお,実際には,昭和28年に自治庁(現在の総務省)が「日本国憲法改正国民投票法案」を作成し,国会に提出しています。しかし,閣議決定に至らなかったことから,国会に上程されず,廃案となっています。

 

 そこで,満を持して法律を作ろうとしたのが現在の総理大臣である安倍晋三氏であり,同氏の第一次内閣の際に,「日本国憲法の改正手続きに関する法律」が制定されています(平成19年5月18日法律第51号)。 そして,同法においては,国民投票の選挙権について,18歳以上の国民に与えると規定されています(同22条柱書)。このことから,憲法改正に伴う国民投票と平仄を合わせるために,公選法の選挙権年齢を引き下げたものと考えられます。

 

 

・保守と革新のはざまで

 

 二つ目のカギは,若年者における政治傾向です。

 

 一般論として言えば,若い人たちは多くの経験を有していないことから,政治判断にあたって革新に傾き,逆に年配者は築き上げた生活や地位を守るために,保守に傾く傾向にあると考えられます。例えば,先の大阪都構想に関する住民投票では,若年者ほど賛成票が多く,年配者になるほど反対票が多かったことが報じられています。

 

 日本の政治とは,とかく不思議なもので,「保守」を標榜する自民党が憲法改正という革新的な政策を提言し,「革新」を標榜する社会党が護憲という保守的な政策を主張していました。このような保守のねじれ現象は,55年体制に基づくものですが,社会党が勢力を極端に失った現在においても,概ね同じような行動となっています。

 

 18歳以上の国民に選挙権が与えられることにより,革新的な内容に支持が集まりやすい傾向が見られるようになると考えられます。実際には,人口比率的に年配者の方がマジョリティであることを否定しがたいですが,大阪都構想における住民投票の結果が極めて僅差だったように,賛成か反対かという二択法では,結論を左右するような大きなインパクトを与える可能性が十分にあります。

 

 

・現場の声は

 

 こうして.選挙権は拡大されたわけですが,実際に選挙権を享受するようになる18歳や19歳はどのように感じているのでしょうか。報道によれば,あまり歓迎はしていないようです。

 

 それもそのはずであって,今回の選挙権拡大は,当事者が望んで行われたものではありません。若い世代にしてみれば,大人が自分たちを,選挙というよくわからない制度に勝手に引き込んでいると感じるでしょうし,そう考えるのも当然でしょう。

 

 その一方で,彼らが不安に感じていることがあるとすれば、日常生活において政治問題を議論する場がなく,選挙を未知のものとして認識しているからではないでしょうか。

 

 今回の改正で教育現場はてんやわんやだという報道がありました。何やら「主権者教育」というものを授業の中でしていかなければならないらしいのです。それもこれも,従来,教育現場において政治の話をすることが極端にタブー視されていた現実があり,このことが原因であるように感じています。

 

 私自身,公立畑をずっと歩んできましたので,「政治的宗教的に中立であれ」という空気はひしひしと感じていました。まあ,中には特有の政治思想がしみ込んでいる先生もいたような気がしますが,何か危ないにおいがするのでこのくらいでやめておきます。

 

 特に歴史の授業において,第二次世界大戦後の現代史は,そもそもカリキュラムに存在しないという仕様でしたが,それもある特定の政治的発言を避ける意味合いがあったのかもしれません。ちなみに,高校主催の夏期講習において,現代史を補完的に教えてくれる機会がありましたが,部活の引退演奏会直前でしたので,泣く泣く出席を断念しました。私の青い思い出です。

 

 これからは,授業内において,もっと積極的に選挙制度について取り上げてほしいと思います。その際,ある程度政党ごとのマニフェスト研究やこれまでの実績にも触れた上で,活発なディスカッションを期待したいところです。そんなことはあり得ないと思いますが,政府が政権与党に有利な内容の授業をするように指示するなどは言語道断です。あり得ないと思いますが。

 

 このように,選挙制度に対する理解が高まっていけば,18歳以上の国民から今回の法改正に対する不安の声はなくなっていくでしょうし,投票率の向上にもつながっていくのではないでしょうか。

 

 民主主義制度が未発達なこの国において,今回の法改正をきっかけとして成熟した社会が実現することを心から願っています。

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.17更新

 こんにちは。弁護士の角井です。

 

 

1.(弁護士の職責の根本基準)

 

 「弁護士は,常に,深い教養の保持と高い品性の陶やに努め,法令及び法律事務に精通しなければならない。」(弁護士法2条)

 

2.ニュース

 

 選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が17日午前,参院本会議で全会一致で可決,成立した。国政選挙では来年夏の参院選から,18,19歳も投票できるようになる見通し。1945年に「25歳以上」から「20歳以上」に引き下げられて以来,70年ぶりの改定となる。

 

3.調べもの

 

 国土交通省国土計画局が2011年に取りまとめた内容によると,我が国の人口は,2004年の1億2748万人をピークとして,中位推計によると2030年には1億1522万人となり,2050年には9515万人となり,2100年には4771万人となり,最も少なく見積もった低位推計では3770万人となる。1868年の明治維新の時の人口は,3330万人である。

 

4.郵便物

 

 関係がなかったので,封を開けることなくシュレッダーにかけた。

 

5.歌人略伝

 

 本名は,若山繁。明治18年8月24日に宮崎県東臼杵郡東郷村坪谷に生まれた。旅と酒と自然を愛した人であり,自然主義文学としての短歌を追求した。北原白秋らと交友を結び,尾上柴舟に師事した。初期の歌風は,青春期のあこがれや不安,孤独そして哀愁を詠う浪漫的なものであった。その後,父親の病気年による帰郷,生活の困窮などによって,内面的な心情を吐露するような暗鬱な歌が多くなった。その頃は,読点の使用などの破格的な形式が増えたが,やがて流麗な調べを取り戻した。昭和3年9月17日,肝硬変により死去。享年44歳。

 

6.若い人たちへの伝言

 

 「つまり,自分自身の原動力は何かということをもっと自覚すべきだろうと思います。それは,社会正義の実現のための使命感かもしれませんし,今までお世話になった人たちへの恩返しということでもいいと思います。辛くなったときにやる気を生み出す素がなければ,この長い戦いを乗り切ることは難しいと思います。ちなみに,私自身の原動力は「怒り」です。それは,現行の制度に対してであったり,弱いものいじめをするような人間であったり,とにかく私の感覚的に受け入れることができない現象であったりするわけです。それによって無駄に傷つくことも多いのですが,怒りを感じることでそれを変えようと努力しますし,それができる仕事をやっているわけですから,自分には合っている方法なのだと思っています。」

 

7.電話

 

 大した用事ではなかった。

 

8.大化の改新

 

 皇極4(645年)6月12日,飛鳥板蓋宮において朝鮮三国が「調」を貢上する儀式が行われた。正殿には皇極天皇が出御して,古人大兄皇子や蘇我入鹿が見守る中,蘇我倉山田石川麻呂が上表文を読み上げていた。そのとき,突如として中大兄皇子が乱入し,佐伯子麻呂と共に入鹿の頭や肩,足を斬った。狼狽する天皇に対し,中大兄はクーデターの正当性を述べ,子麻呂らに命じて入鹿を惨殺した。入鹿の遺体は,蝦夷の邸宅に送られた。そして翌日,蝦夷はその邸宅で自殺した。

 

9.好きノート

 

 谷川俊太郎氏の「好きノート」を購入した。私が書き込まないとノートとして成立しないのだが,何を書いていいのかわからず困る。「一番好きなものは」「一番気に入っているものは」という問いかけは,人を悩みの渦に突き落とし,自分が好きだったものへの猜疑心を植え付ける。谷川氏もそのことに気付いたのか,途中からはそのような聞き方をしなくなった。私が好きな瞬間は,夏の夜に気温が下がり,肌寒さと湿っぽさを感じるときであり,好きな飲み物は「午後の紅茶」のミルクティーである。

 

10.終わり

 

 一日はこうして終わったのだと信じたいがそうもいかない。

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.16更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 前回の記事で少し毒づいてしまったのか,もう一つだけ書いておこうと思います。

 それは,昨今テレビCMなどで多く耳にする「過払金」に関するものです。

 

・過払金とは何か

 

 貸金の利息について,利息制限法1条1項は,元本が10万円未満の場合は年20%,10万円以上100万円未満の場合は年18%,100万円以上の場合は年15%を上限と定め,この制限を超えた利息の支払いは「無効」であるとしています。

 

 無効ということは,本来支払わなくていいいお金というわけですから,払いすぎた分の利息が順次元本に充当されることになり,いつかは完済します。しかし,それに気付かないで払い続けると,今後は業者の方が理由がないのにお金を受け取っていることになりますから,完済した後の支払い分を返還してくださいという話になるわけです。この支払いすぎたお金を「過払金」,それを返してもらうことを「過払金返還請求」と呼んでいます。

 

 

 ・「過払金には返還期限があります」

 

 CMでよく聞くセリフです。返還期限とはわかりやすく言い換えた言葉であり,正確には「消滅時効」のことを指しています。お金を払いすぎているとは言っても,長い間返還請求をしないと業者の方も返さなくてはいいのかもしれないと思い始めます。その後何十年もたってから返してくれと言ったとしても,業者はすでにそのお金を別のことに使ってしまったかもしれませんし,何だか不意打ちのような感じもします。

 

 そこで規定されているのが消滅時効という制度であり,過払金の場合は,最後に取引をした日から10年が経つと,返還請求をすることができなくなってしまいます(民法167条1項)。

 

 この規定を勘違いしている人がとても多く,私も何回も質問を受けたことがあります。そこで,はっきりお答えしましょう。

 

 この規定が関係する人は,「平成17年6月頃にすべての借金を返済した人で,その後まったく新たな借り入れをしていない人」のことです(平成27年6月16日現在)。

 

 逆をいえば,平成17年7月以降に借り入れをしていた人や,いまも借金の返済を続けている人は,直ちに消滅時効が問題となることはあまりありません。細かい話をいえば,消滅時効が関係することもあるのですが,例えば,今から30年以上前に消費者金融から借入れを行い,その後,現在まで借金を返し続けている人は,過払金の返還請求をできる可能性が非常に高いと言えます。

 

 CMで消滅時効の注意喚起をすることはよいのですが,フレーズだけが独り歩きしてしまっている点は困ったものです。

 

 

・「弁護士は限度額に制限なくお役に立てます」

 

 これもどこかで聞いたことのある言葉です。じゃあ,限度額の制限がある人たちとはいったい誰なのか。

 

 それは,「司法書士」のことです。

 

 司法書士の中でも法務大臣の認定を受けた司法書士は,簡易裁判所の管轄内で訴訟代理権を持っています。このことを簡単に言うと,簡易裁判所の事物管轄である「140万円以下」の事件しか,業務として扱うことができないということです。

 

 では,過払金を計算した結果,140万円を超えてしまうとどうなるのか。それは,依頼者ご自身で裁判をするか,新たに弁護士に依頼するかという選択肢に迫られることになります。また,140万円以下の事件であっても,簡易裁判所の判決が控訴されてしまうと,司法書士には訴訟代理権がなくなるので同じ問題になります。

 

 このような問題点がありますので,個人的には,司法書士の先生方が過払金返還請求事件を扱うことに対してかなり否定的な立場をとっています。きっとCMの事務所さんも同じことをいいたいのでしょう。

 

 

・危険な大量宣伝事務所

 

 さんざんダシに使っておいてなんですが,以上のようなCMを流す事務所にはある特徴が見られます。それは,CMで集客することにより,大量の案件を処理しなければならなくなり,個々の案件処理がおろそかになるということです。

 

 むろん,CMを流している事務所さんの全てがそうだと言っているわけではありませんし,大量に処理することで過払案件のノウハウは蓄積されていることと思います。そのため,いい事務所かどうかは,相談者の皆さん自身で判断しなければなりません。

 

 以下に危険な事務所の見分けかたを列挙しておきましたので,参考にしてみてください。

 

 □依頼するまでに,弁護士・司法書士と一度も直接面談していない(電話,FAX,メールのみ)

 □委任契約書を作っていない

 □取引履歴・引直し計算書のコピーが欲しいと頼んでも渡してくれない

 □現在の状況を尋ねても2週間以上連絡がない

 □業者との和解書のコピーを渡してくれない

 □担当弁護士・司法書士がコロコロ変わる

 □事件終結時に,報酬等の明細書を出してくれない

 

 他にもいろいろあるかと思いますが,上に記載した項目はかなり危ないレベルです。このような事件処理をしてしまっている事務所の中には,依頼者と事務所との紛争が消費生活センターに持ち込まれているものもあると聞いています。

 

 もしも上記のような事務所に依頼してしまった場合は,弁護士の場合は所属弁護士会に,司法書士の場合は所属司法書士会や地方法務局へ苦情相談をすることをお勧めします。

 

 なお,当事務所は,丁寧な事件処理を心がけておりますので,セカンドオピニオン相談を受け付けております。

投稿者: アダジオ法律事務所

2015.06.16更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 前回の記事で少し毒づいてしまったのか,もう一つだけ書いておこうと思います。

 それは,昨今テレビCMなどで多く耳にする「過払金」に関するものです。

 

・過払金とは何か

 

 貸金の利息について,利息制限法1条1項は,元本が10万円未満の場合は年20%,10万円以上100万円未満の場合は年18%,100万円以上の場合は年15%を上限と定め,この制限を超えた利息の支払いは「無効」であるとしています。

 

 無効ということは,本来支払わなくていいいお金というわけですから,払いすぎた分の利息が順次元本に充当されることになり,いつかは完済します。しかし,それに気付かないで払い続けると,今後は業者の方が理由がないのにお金を受け取っていることになりますから,完済した後の支払い分を返還してくださいという話になるわけです。この支払いすぎたお金を「過払金」,それを返してもらうことを「過払金返還請求」と呼んでいます。

 

 

 ・「過払金には返還期限があります」

 

 CMでよく聞くセリフです。返還期限とはわかりやすく言い換えた言葉であり,正確には「消滅時効」のことを指しています。お金を払いすぎているとは言っても,長い間返還請求をしないと業者の方も返さなくてはいいのかもしれないと思い始めます。その後何十年もたってから返してくれと言ったとしても,業者はすでにそのお金を別のことに使ってしまったかもしれませんし,何だか不意打ちのような感じもします。

 

 そこで規定されているのが消滅時効という制度であり,過払金の場合は,最後に取引をした日から10年が経つと,返還請求をすることができなくなってしまいます(民法167条1項)。

 

 この規定を勘違いしている人がとても多く,私も何回も質問を受けたことがあります。そこで,はっきりお答えしましょう。

 

 この規定が関係する人は,「平成17年6月頃にすべての借金を返済した人で,その後まったく新たな借り入れをしていない人」のことです(平成27年6月16日現在)。

 

 逆をいえば,平成17年7月以降に借り入れをしていた人や,いまも借金の返済を続けている人は,直ちに消滅時効が問題となることはあまりありません。細かい話をいえば,消滅時効が関係することもあるのですが,例えば,今から30年以上前に消費者金融から借入れを行い,その後,現在まで借金を返し続けている人は,過払金の返還請求をできる可能性が非常に高いと言えます。

 

 CMで消滅時効の注意喚起をすることはよいのですが,フレーズだけが独り歩きしてしまっている点は困ったものです。

 

 

・「弁護士は限度額に制限なくお役に立てます」

 

 これもどこかで聞いたことのある言葉です。じゃあ,限度額の制限がある人たちとはいったい誰なのか。

 

 それは,「司法書士」のことです。

 

 司法書士の中でも法務大臣の認定を受けた司法書士は,簡易裁判所の管轄内で訴訟代理権を持っています。このことを簡単に言うと,簡易裁判所の事物管轄である「140万円以下」の事件しか,業務として扱うことができないということです。

 

 では,過払金を計算した結果,140万円を超えてしまうとどうなるのか。それは,依頼者ご自身で裁判をするか,新たに弁護士に依頼するかという選択肢に迫られることになります。また,140万円以下の事件であっても,簡易裁判所の判決が控訴されてしまうと,司法書士には訴訟代理権がなくなるので同じ問題になります。

 

 このような問題点がありますので,個人的には,司法書士の先生方が過払金返還請求事件を扱うことに対してかなり否定的な立場をとっています。きっとCMの事務所さんも同じことをいいたいのでしょう。

 

 

・危険な大量宣伝事務所

 

 さんざんダシに使っておいてなんですが,以上のようなCMを流す事務所にはある特徴が見られます。それは,CMで集客することにより,大量の案件を処理しなければならなくなり,個々の案件処理がおろそかになるということです。

 

 むろん,CMを流している事務所さんの全てがそうだと言っているわけではありませんし,大量に処理することで過払案件のノウハウは蓄積されていることと思います。そのため,いい事務所かどうかは,相談者の皆さん自身で判断しなければなりません。

 

 以下に危険な事務所の見分けかたを列挙しておきましたので,参考にしてみてください。

 

 □依頼するまでに,弁護士・司法書士と一度も直接面談していない(電話,FAX,メールのみ)

 □委任契約書を作っていない

 □取引履歴・引直し計算書のコピーが欲しいと頼んでも渡してくれない

 □現在の状況を尋ねても2週間以上連絡がない

 □業者との和解書のコピーを渡してくれない

 □担当弁護士・司法書士がコロコロ変わる

 □事件終結時に,報酬等の明細書を出してくれない

 

 他にもいろいろあるかと思いますが,上に記載した項目はかなり危ないレベルです。このような事件処理をしてしまっている事務所の中には,依頼者と事務所との紛争が消費生活センターに持ち込まれているものもあると聞いています。

 

 もしも上記のような事務所に依頼してしまった場合は,弁護士の場合は所属弁護士会に,司法書士の場合は所属司法書士会や地方法務局へ苦情相談をすることをお勧めします。

 

 なお,当事務所は,丁寧な事件処理を心がけておりますので,セカンドオピニオン相談を受け付けております。

投稿者: アダジオ法律事務所

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